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喘息の長期管理薬について

喘息の薬には発作の時に使う「発作治療薬」と、主に発作予防に使う「長期管理薬」があります。長期管理薬の使い方や限界について、多くの事が分かってきたので、お伝えしたいと思います。

長期管理薬には、主に(1)ロイコトリエン受容体拮抗薬、(2)吸入ステロイドという薬が使われてます。なかでも吸入ステロイドの効果は大きく、重症の方が減っているとされてます。

しかし、長期に使うため、薬の不利益も総合的に判断した必要最小限の投与が望まれます。

さらに、長期管理薬を使えば 俗に体質改善といわれ、喘息が治ってしまうと期待してしまうのですが、この点は不明なことが多いのが現状です。

では、この薬は、どの様な患者さんに使うのでしょうか? それを、最も標準的な治療法とされている喘息ガイドラインに沿って紹介しましょう。

実は、同じ喘息といっても発作のひどさや発作回数は様々で、そのタイプにより治療法が大きく異なります。

最も多いのは、季節の変わり目を中心に年に数回発作を起こす間欠型といわれるタイプです。基本はその都度しっかり発作治療薬で治すのが原則です。

長期管理薬が推奨されているのは、発作回数が多く毎月のように発作を起こす持続型と呼ばれるタイプです。その発作の重さ(眠れるかどうか、入院になるか否か)により使う薬が決定されます。

基本は3か月を目途に効果をチェックし、薬を減らしたり増やしたり調整します。その理由は、必要最小限の治療を行いたいからです。漫然と長期に渡って投与する事は結果的に不必要な治療を行うことになりかねません。

以上、原則的な話をさせていただきましたが、喘息は個人差がとても大きい病気です。患者さんに合わせたバランスのとれた治療が望まれ、喘息の子供さんがより良い生活が送れるのが私達の願いです。 

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